身近な法律解説 公職選挙法 第3回
2015-04-21 20:18
弁護士法人田中ひろし法律事務所
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こんにちは、田中ひろし法律事務所です。
統一地方選も後半戦に入りました。
今週も前回に引き続き、選挙違反に関するお話です。
→第1回の記事はこちらから
 
(3)旧い知人が出馬することになったので連絡をしてみたところ
  思出話で盛り上がり、自宅に招かれ夕食をご馳走して頂いた。

知人とはいえ、食事をご馳走したという点がまずいけません。
飲食物の提供はすべての人について禁止されていて、
たとえ選挙運動を手伝ってくれた人にお礼として
提供したのであっても不正になります。
さらに、実は公職選挙法では、
有権者の家を訪ねて(これを「戸別訪問」といいます。)
投票をお願いすることを禁じています。
個人の家の中のような第三者の目のない場所では、
投票を強要したり金品を渡したりといった不正が
行われやすくなるためです。
今回の場合は有権者を自宅に呼んでいますが、
状況は似たようなもので、決して褒められたことではないですね。

(4)候補者からこっそりお金を渡された。
これはもう皆さんもよくご存知の通りです。
お金で票が買えるとなったら、お金持ちばかりが
議員になってしまいますからね。

先週の事例もそうですが、ほんとうにちょっとしたことでも
違反になるので、もしかすると
「このくらい、許してあげれば?」
と思ってしまう優しい人もいるかもしれません。

でも、選挙で当選すれば、その人は法律や条令をつくる立場になるのです。
(英語では政治家を「lawmaker(法律を作る人=立法者)」とも呼びます。)
選挙に関する基本的な法律さえ知らない政治家が
もし議員になってしまったら...と考えたらどうでしょう。

「公職選挙法」という名前だけ聞くと、
立候補する人だけに関係するような印象ですが、
私たち有権者も、良い政治家を選ぶための「ものさし」として、
少しくらいは知っておきたいものですね。
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