弁護士のお仕事 第5回
2015-07-21 21:40
弁護士法人田中ひろし法律事務所
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こんにちは、田中ひろし法律事務所です。

さて、先週のブログでは、初回の相談について、
というところまでご説明しました。
その後どのように進めていくのか、
今日は、借金に関する相談という設定で
少し事例をまじえながらご紹介します。

3.方針の検討 〜借金の場合〜
借金に関する相談なら、初回にお会いした時点で
主に次のようなことを確認します。

(1)どんな相手から借金をしているか、
(2)いつから借金をしているか
(3)総額はいくらくらいか
(4)現在収入があるか、どんなお仕事をされているか
(5)現在持っている資産(家や車など)

ただ状況を確認しているだけ...と思われるかもしれませんが
弁護士側としては今後の方針を決めるために
非常に参考になります。

たとえば、(1)と(2)の質問で、もし
複数の消費者金融から、長期間にわたって借金を
されていることがわかった場合、
「過払金」が発生している可能性が考えられます。
また、過去に高い利率で取引をされていた場合、
債務が大幅に圧縮されるということもありえます。
「過払金」はCMでおなじみの言葉なので、ご存知の方も
多いでしょうか。
当事務所でも、複数の消費者金融から合わせて
200万以上の借り入れをされていた方が、
残債務を5万円程度まで減らすことができた、
というような事例は多くございます。

⇒過払い請求についての解説と、Aさんの事例の詳しいご紹介はこちら
http://saimu.tanaka-hiroshi.jp/kabarai/index.html#midashi02


また、(4)については、「自己破産」という方法をとることが
適切かを判断するためにも、きちんと確認しておく
必要があります。
というのは、職業によっては、自己破産をすることで
その後、仕事を続けられなくなる可能性があるからです。
自己破産をしたことで、それまで得ていた収入が
途絶えてしまうのでは困りますよね。
これに該当する職業としては、個々の場合にもよりますが
弁護士、税理士のほか、警備員や旅行業者、証券外務員、
会社の取締役など、ほかにもたくさんの職業で注意が必要です。
当事務所の事例では、生命保険会社の営業をしていた方が
自己破産を避け、任意整理(弁護士が相談者の代わりに貸金業者と
交渉し、返済額を少なくしたりする手続き)を選ぶことで
仕事に必要な資格を失うことなく、債務額を
約5分の1にまで減らした、というケースがありました。

⇒任意整理についての解説と、事例の詳しいご紹介はこちら
http://saimu.tanaka-hiroshi.jp/niniseiri/index.html#midashi02


また、(5)の質問は、
「資産を売ったらいくらになるか?」
という視点だけではなく、
「資産を手放さずにできる対応はないか?」
を考えるためにもきちんと確認しておきたいポイントです。
もし弁護士に「何か資産はお持ちですか?」と聞かれても
「家や車を売れってこと!?」
なんて身構える必要はありませんよ。
条件はありますが、「個人再生」という方法をとることで、
マイホームなどを手放さず、借金の一部を免除した方が
実際にいらっしゃいます。

⇒個人再生についての解説と、事例の詳しいご紹介はこちら
http://saimu.tanaka-hiroshi.jp/kojinsaisei/index.html#midashi02



4.当事者の気持ちの確認と手続き
いずれの場合でも、相談に来られた方が納得した方法で
手続きを進めることになります。
もちろん、解決策といっても限度はありますので
「家も車も仕事も失いたくないけど借金はチャラにして!」
というわけにはいかないですが、
どの弁護士も、ご本人のことを長期的に考えたうえで
もっとも良い方法をおすすめしますので、
お気持ちは正直にお話ししてくださいね。
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